日本社会では、「気がつく人」「気が利く人」はとても高い評価を受けることが多いですね。2020年に決まった東京オリンピックでも、「日本のおもてなしを世界に!」という動きがあります。
とっても素晴らしいことだなあと思うのですが、果たして、日本人の方は本当に「よく気がつき、よく気が利く人」なのでしょうか?
実際にあった、私の体験談をお話しします。
オーストラリアに留学前、日本で私はある商社に働いていました。ある日国内のオーダーで、大事なお得意様の注文がまだ届かないと、お昼過ぎに連絡を受けました。
今日の5時までに届かないと、工場が止まる!!
と脅しを受け(?)、国内倉庫のミスで発送されていなかった荷物を私が取りに行くことになったんです(もうお昼を過ぎていたので、どの宅急便もその日の5時までの配達は無理って言われちゃったんですよね)。
倉庫への道のりは良かったんです。理由を話して社用車に乗って優雅に倉庫へ・・・(笑)
でも運転手さんが、帰りは道路が混むから間に合わないとつぶやいたんです。
新幹線の止まる駅で、外出中の営業の人と待ち合わせ、そこから工場まで持って行ってもらうことになっていました。でもこのままでは間に合わない・・・どうする私???
そこで倉庫から商品を受けとり、地下鉄に乗って新幹線の駅までいくことにしました。地下鉄の乗換をする駅は、大きい駅で、しかもウン悪くものすごーく長い距離を歩かないと行けませんでした。
20歳そこそこの女の子が、バリバリのOL制服姿で、パンプスを履いて、20kgもある重い段ボール箱を抱えて、地下鉄の構内を歩きました。
想像してみて下さい・・・(笑)

かなり笑える像だったと思います。重たすぎて、何度も途中で箱をおろしては持ち上げ、歩きました。
そんな中、地下鉄の構内は忙しく歩くビジネスマンでいっぱいでした。
でも完全にみなさん無視です。
滑稽な姿に笑ってくれる人も(?)、何をしてるんだこのOLと見つめる人もいませんでした。
まるで私はそこに存在しないかのように素通りです。
乗り換える地下鉄線まで、あと5分くらいかなあというころ、やっと一人のビジネスマンが声をかけてくれました。
「大丈夫?どこまで行きたいの?」
と。そして重たい箱をサッと担いで、駅の構内まで持っていって下さったんです。
もう「ほれるかも~♡」と言う感じでした。
もし、同じように重たい荷物をオーストラリアで持っていたら、1分もしないうちに助けが来ます。
ただの紙切れを落としてしまっただけでも、走ってまで他人のために取りに行ってくれます。
どちらが気が利くと言っているのではありません。海外ではあまり、気が利くね!と褒め言葉で伝えること自体ありません。
なので、「おもてなし」という発想自体は、日本特有のとっても良い文化なんですよね。
2020年の東京オリンピックに向けて、「おもてなし」「気がつく人」「気が利く人」の定義をもう一度考えてみてもいいかもしれませんね。
レッスン内では、こんな海外生活で気づいた日本との違いのお話もさせていただいています。
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